どこかで働くあなたに伝える「ありがとう」

まふゆのシナプス観察日記, 経験談・小話

今週も1週間よくがんばった。
夕ごはんはおいしかった。
スーパーで安い生栗を買えたから、明日は栗ごはんを炊こう。

いい気分で立ち上がり、ドアを開けて、廊下に向かって左の足を踏み出した。

親指だけが着地した。
腰から上が前にのめったあと、残りの指がぜんぶ、がん、と床にぶつかった。

「いっ、たーいっ!!」

そういうわけで、左足の小指がちょこっと折れた。
歩くと痛い。歩かなくても少々痛い。

お医者さんは、なるべく、できるかぎりは安静にとのことだった。

運がよかったことに、シナプスイノベーションはいま、在宅勤務がメインになっている。

食べものもそれなりにあるし、いけるいける。

と思ったんだけど、そういえば火曜日にひとつだけ、どうしても郵便を出さないといけない仕事があった。

書類のデータをつくるのはパソコンとネットワークがあればできる。
ただ、専用の紙をプリンタにセットして、印刷して、ハンコをもらって、封入して……。

まあちょっとしたケガだし、歩いて歩けないことはないんだけど……。

上長と相談した。
出社が必要な作業だけ、同僚の宇都宮さんにてつだってもらえることになった。

『13番のキャビネットにありました。この用紙であってますか?』

宇都宮さんが、自分のパソコンのカメラに、袋入りの紙を映してくれる。
わたしはWeb会議システムで、その映像をみる。
ちょっと厚め、うっすらベージュ、なによりあのくしゃくしゃの包装。

「それです!
それを複合機の手差し印刷トレイにセットしてもらったら、私がプリント指示出します」

手元のパソコンでプリント指示の操作をする。
カメラの向こうで宇都宮さんが、ヘッドセットを外して立ち上がり、複合機があるほうにフェードアウトする。
紙の束を持って帰ってきて、またヘッドセットをして、席につく。

『これでよろしいですか?』

カメラに、今度は文章と表が印刷された紙が映しだされる。

「はい、だいじょうぶです。
千葉さんにさっき内容の承認をいただいたので、千葉さんのところにお持ちして、押印をお願いしていただきたいです。
押印できたら、スキャンをとってPDFで、私にチャットで送ってくれますか?」

この作業、マニュアルはかんたんなものしかないし、引き継ぎをしたこともなかった。
でも、チャットにWeb会議、マイクにカメラ、いろいろ使ってなんとかやれそう。
はじめてのテレワーク、なんて言っていた3年前からすると、たいぶ慣れたものだと思う。

『はい、わかりまし、あ、ごめんなさい、はい、シナプスイノベーションでございます。』

宇都宮さんが、左手で電話をとり、右手でWeb会議のマイクを切る。
次はちょっと、私のパソコンの画面をいっしょにみながら話したいから、今のうちにWeb会議を、デスクトップシェアモードに切りかえておこう。

無事完了しました! と、宇都宮さんからチャット。
ありがとうございました! と返したらちょっと力がぬけた。
ちょうどいい時間だしお昼ごはんにしよう。キッチンに行く。

栗ごはんの残りを冷凍しておいたのを、タッパーのままレンジに入れる。

小鍋におだしをわかす。おみそ汁だ。
たんぱく質がほしいから、最後にたまごを落とすことにする。
他の具のために包丁をつかうのはめんどう。切り干し大根とカットわかめでいいや。

あとなにか、と冷蔵庫を開ける。ぬか漬けがちょっとあった。これでいいでしょ。
あとは冷たいお茶が飲みたい。

全部まとめてひとつのお盆にのせて、デスクに戻ってきた。

宇都宮さんのおかげで、今日のひと仕事は無事終われた。ほんとうによかった。

(宇都宮さんに、またちゃんとお礼言わないとな……)

快く助けてくれたけれど、そもそもはわたしがやらないといけない仕事だった。
電話だって、オフィスにいたらわたしも出られただろうに。

なにかあったとき、家で仕事ができるのはとてもありがたい。
今年の春、思いもよらないかたちでそれがわかった。

でも、家ではできない仕事はなくなったわけでも、ロボットがぜんぶ引き取ってくれたわけでもない。

シナプスの中だけでも、宇都宮さんみたいに、オフィスで電話をとってくれる人、郵便を出してくれる人がいる。

電話のしくみを管理している人がいるし、郵便を配達してくれる人がいるし、栗もたまごも冷蔵庫の中にとつぜん現れるわけじゃない。
もちろん、冷蔵庫も電気も魔法でこの家にあるわけじゃない。

自分のしている仕事、自分のはたらいている場所を恥ずかしがる必要はない。
ただ、自分じゃない人の仕事に、きちんと感謝したいとおもう。

とりあえず、手をあわせて。

「いただきまーす」

・・・

そこまでの大ケガではないので、このブログが出るころには、指、そこそこくっつきつつある予定です。

記憶にあるかぎり初めて整形外科に行きました。
レントゲンって、あんなにさくっとその場で撮れるんですね。医療すごい。
あとお支払いの時に、保険制度もすごい、と思いました。

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まふゆさん
この記事を書いた人

まふゆさん

“まふゆさん”の中の人。
大阪オフィスの管理部門でこつこつ働きつつ、
ときどき社内ライター兼校閲ガールを務める。
本とお酒とNHK Eテレ「きょうの料理」が好き。

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