一見 実現不可能な目標に取り組むこと

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新年あけましておめでとうございます。シナプスイノベーション代表取締役の藤本です。

毎年0時0分に全社員に送る年始レター

昨年も年始のブログでお話した通り、私は2010年ごろから、毎年1月1日の0時0分に、社員へ「年始のレター」と題したメッセージを送っています。

過去を学び、未来を生きる
https://www.synapse-i.jp/public-relations/2019010513269

10年に渡って同じことを繰り返していると、ふとしたときに、自分を取り巻く環境の変化に気づきます。

私は、0時0分0秒の時報ぴったりにレターを発信することにこだわりを持っていたのですが、今年は数秒の遅れを出してしまいました。
ビジネスをグローバルに進めるために、グループウェアを国産のものからGoogleのG Suiteに切り替えたことを、失念していたためです。
アナログテレビ放送の終了に伴ってテレビで時報が流れなくなった年以来、久しぶりにわずかな時代の変化を感じた年越しでした。

レターには例年、前年の出来事の振り返りと、前年のレターで発表した年間目標の達成結果、そして新たな年の目標を記載しています。
しかし今年は、令和はじめての年始という節目を記念して、前年の振り返りではなく、2020年の未来予想図を執筆しました。
東京オリンピックなど国内外のイベントと社内の年次計画とを踏まえて、当社の未来の姿を日記形式で描いたものです。
思いを巡らせながら書きすすめたところ、例年通りの年間目標の部分も含めて、A4用紙で12ページの長文となりました。

執筆にあたって、私はよく過去のレターを読み返します。
特に数年分さかのぼって読み返すと、1年の振り返りだけでは見えてこない足跡まで、はっきりと見わたすことができます。
年末に過去のレターを読んだところ、5年ほど前と比べて、非常に具体的な目標を立てるようになったことに気づきました。

社内にイノベーションを起こすための目標

レターを書きはじめた頃は、社内にイノベーションを起こすために、従来のビジネスの延長線にある、既存事業の受注件数をいくらにするといった具体的な目標だけではなく、一見大掛かりで実現不可能な、それこそ会社を根こそぎ変革させるような目標も記載していました。
例えばグローバルにビジネスを展開するとか、当時システムインテグレーター(SIer)だった当社の業態をソフトウェアメーカーに変革するとかいったものです。

SIerの経営とソフトウェアメーカーの経営とは根本的に異なります。
机上では理解していましたが、ここ数年、自ら業態を変革する中で改めて実感しました。
あのとき、SIerとしての延長線上にある目標だけを掲げていたら、おそらく今ごろ、当社は全く違う姿をしていたことでしょう。

SIer:労働の量を増やさなければ、売上を伸ばせない

SIerは、基本的には労働集約型のビジネスです。
売上は慣習上、労働者の数と労働時間の乗算で決められています。
そのため業績を向上させるためのKPIは、抱えているエンジニアの数や、売上に紐づくプロジェクトでのエンジニアの稼働率となります。

SIerは、労働力とそれを費やす仕事さえキープしていれば、赤字に陥ったりせず一定の利益を確保することができます。
しかし、労働の量を増やすことでしか売上を伸ばすことができないので、急激な売上拡大は不可能です。
また、売上を伸ばすためには人件費等の費用も必ず増やさなければならないので、利益率を25%に引き上げるというのも実現不可能な目標です。

ソフトウェアメーカー:投入した労働力の何倍もの売上を生む可能性がある

ところがソフトウェアメーカーには、売上に紐づかない製品開発という活動が存在します。
SIerであれば、売上に紐づかないプロジェクトは労働力を無駄に費やすだけのものです。

しかし、ソフトウェアメーカーが開発した製品は、SIerが特定のお客様から受託して開発したシステムと違い、国内外の多くのお客様にお使いいただくことができます。直接は売上にならないプロジェクトで開発した製品が、投入した労働力の何倍もの売上を生むことがあり得るのです。
これはSIerと同じKPIでビジネスを測っていては実現不可能なことだと、お分かりいただけるかと思います。

私は、現状の延長線上では実現不可能なところに、イノベーションの芽があるのではと考えています。
SIerだったころの当社がソフトウェアメーカーになるなど、一見実現不可能だったでしょう。

一見 実現不可能な目標に取り組み、社会に革新を広げていく

しかし、敢えてチャレンジすることで、私たちは自社のあり方を大きく革新することができました。
その結果、2020年のレターには、今の当社であれば不可能ではない、ソフトウェアメーカーならではの具体的な目標が並んだのです。

もちろん、実現不可能な目標ばかりを立てていても、社員のモチベーションを高めることはできません。
それどころか、意欲のない社員に言い訳の材料にされたり、元々やる気を抱いていた社員の心にまで諦めを生み出したりするだけです。

ですから、近く実現可能な目標と、今のままでは実現不可能な目標とをバランスよく設定するのが理想的です。
当社では、実現可能な目標については、「行動科学マネジメント」というメソッドを活用して達成を目指します。
(行動科学マネジメントについては、過去のブログに譲ります)

管理職教育 ~行動科学マネジメント編~
https://www.synapse-i.jp/public-relations/201701213956

一方で、実現が難しい目標を達成するための妙手は、残念ながらまだ持ち合わせていません。
しかし私は、何かひとつこうした目標を達成することができれば、それが次のイノベーションの原動力になり得るのではと感じています。

「そんなことは不可能だ」「自分にはできない」と自らの行動を阻害する心のブレーキを、俗にメンタルブロックと呼びます。
一見実現不可能な目標を達成することで、このメンタルブロックを破壊し、次の変革にも積極的に向かっていけるのではないかと思うのです。

当社はこの数年間で、かつては不可能と思われた、ソフトウェアメーカーへの確かな一歩を踏み出しました。私は、毎年レターを読んでもらうことで、社員に過去自分たちが起こしてきたイノベーションを実感し、メンタルブロックを外してほしいと期待しています。
そして、皆一丸となって、今後新たに掲げる一見実現不可能な目標に取り組み、社会に革新を広げていく所存です。

最後に

年始のレターを書くことを通して気づいたのは、1年が経過するのは実に速いということです。
これを実感できたことは、大きな収穫でした。
今年1年、1日1日を大切に過ごしていきたいと思います。
今年も、シナプスイノベーションをよろしくお願いいたします。

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藤本 繁夫
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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