仕事をコントロールする「主体的な行動」とは

経営 事上磨練, 働き方改革, 経営・マネジメント, 弊社の取り組み

あけましておめでとうございます。
シナプスイノベーション代表取締役の藤本です。

2018年の新春企画と致しまして、私の記事『経営 事上磨練』を2週連続の特別版でお送りすることになりました。
テーマは「私の社員教育」です。

社員教育と聞くと、人を育てる立場の方のための話と思われるかもしれません。
ですが是非、まず自分自身を教育するという視点でご一読ください。
皆様の2018年をよりよいものにするヒントになれば幸いです。

当社では新入社員(近年は新卒だけではなくキャリア採用者も)の入社後にかならず新人合宿を開き、徹底した教育を行っています。
合宿の具体的なカリキュラムについては、以前ブログでもお話いたしました。

こちらの記事でも触れているとおり、教育テキストとして活用しているのが、自己啓発の世界的名著『7つの習慣』です。
同書にはビジネスを進めてゆくのに非常に重要な事柄が多数まとめられていますが、中でも私からすべての社員に求めているのは、「主体的であること」です。

主体的であるということは、まず自分から行動することで周りに影響を与えるということです。

当社の社員は皆、主体的であることの大切さをきちんと理解しています。
しかし頭では理解していても、普段の仕事で行動するのはなかなか難しいことです。
とある事例を見てみましょう。

【Aさんのケース】

Aさんは、提案書や見積書の作成補助、請求処理などを担当し、日々活躍しています。
そんなAさんから、退勤の時刻を過ぎてからBさんが突然仕事を押し込んできたり、Cさんが同じミスを繰り返したりするために、ストレスを抱えていると相談がありました。
(※実際の事例を抽象化しております)

この相談を受けて、私はどのようにお話するでしょうか?

BさんやCさんに仕事の進め方を指導することは当然です。
しかし、BさんやCさんが指導を素直に受け入れ、日々の姿を改める保証はありません。
このように、問題に直面したとき、他者が変わることで解決すると期待するのは、『7つの習慣』では「他責の姿勢」とされます。
しかし、他者の行動を無理やり変えることは、私たちにはできません。
もし相手が変わってくれなければ、悪い状況がいつまでも続いてしまいます。

そこで私は、テニスや野球を例にして、別の解決策を提案します。

テニスでは、相手の強烈な打球に備え、ポジションを後ろにとることがあります。
しかし、ポジションを後ろにすると、相手に左右に振られやすくなります。
コートを走り回ることになるので運動量が多くなりますし、相手のペースで試合を運ばれてしまいます。
野球でも、守備位置を後ろにするとその分広範囲を走らざるを得なくなり、運動量が増えます。

ペースを握られ、相手に自分のプレイをコントロールされる。
仕事でいうと、隣の人が急に仕事を依頼してきたから仕方なく残業をするとか、上司に求められたから慌てて資料を作るとかいった状況です。
これらは周囲に働きかけられたから動く、「反応的」な行動とされています。

一方ポジションを前にすると、走り回らなくとも相手の打球に手が届くので、運動量も少なく済み、自分のペースで試合を進めやすくなります。
ただし、ボールに対する恐怖心を克服し反応速度を磨かなくては、前に出ることはできません。
自らの能力で試合をコントロールする、「主体的」なプレイスタイルです。

お客様が、上司が、組織がこうだから……と反応的に行動する人は、つい他責でものを考えがちです。
言ってしまえば、相手が強いせいで試合に負けたのだ、という態度をとるのです。
この姿勢では、相手が変わらない限り、現状を打破することはできません。

Aさんの場合、BさんやCさんの仕事の進め方が変わるのを待っていては、いつまでも相手に振り回されるままです。
そこで例えば、日ごろからBさんたちとよくコミュニケーションをとり、スケジュールやタスクをあらかじめ把握しておくようにします。
そうすると、先回りで次のタスクの準備ができますし、Bさんたちのミスを予期して声をかけることもできます。
目の前の課題を「自責」でとらえて「主体的」に動くことで、自分も楽になり、周りにもよい影響を与えられるのです。

仕事を俯瞰的にとらえ、積極的に動くことで、結局自分自身を助けてあげることができるというのが、主体的なあり方の強みです。
周囲の人に振り回されてばかりいる方、一度実践してみませんか?

今回は、主体的な行動と自責の姿勢についてお話いたしました。
年明け2作目となる次回は、「ビジネスマンはなぜ、同じミスを繰り返すのか?」という疑問に、私なりの解答を示します。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。

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代表取締役社長 藤本繁夫 
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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