まふゆさんの夏休み

経験談・小話

【まふゆのシナプス観察日記】~シナプス社員ブログ~
シナプスの黒子Woman“まふゆさん”が、社内の取り組みや日常の1コマを題材にしたお話をお送りします。

 

真っ青にそまった空、もくもくのびる白い雲。
そこからおりる濃い日ざし。
ちいさな商店街のむこうに、くらい緑色をした山がのぞく。

 

むし暑いオフィス街から抜けだして、絵にかいたような夏休みに飛びこんだ。

 

シナプスイノベーションでは、夏のお休みのタイミングは自由だ。
今年は高校からの友だちふたりと予定をあわせて、夏の温泉1泊旅行にやってきた。
特急列車をおりて、おひるご飯をたべて、チェックインにはまだすこし時間がある。

 

お土産屋さんをぶらついていたら、レジのとなりの冷蔵庫に地サイダーをみつけた。
ひとり1本買って、お店の表のベンチにこしかけた。

 

友だちのひとり、綿のワンピースをひらひらさせているみゆきが、ひとくち飲んで言う。

 

「わたし旅行くると、地ラムネとか地ワインとか、とりあえず「地」ってついてるやつ飲んじゃうんだよね」

 

もうひとり、さくらが、短い黒髪を左手でかきまわしながら答える。

 

「わかる、あたしも」

 

わたしは黙ってうなずいて、サイダーを口に含む。
きんきんに冷えて、ほんのり柑橘がきいて、べたべたしない。

 

電車の中からおひるのお店まで、どこいこうなにたべようあれみようこれしようわぁみてきれいだよこれおいしいねえ、とさんざんしゃべりつづけたのが、今やっとひといきついた感じ。
すっと抜けていく風がすずしくて、猛暑つづきでつかれた体がほっとする。

 

そこでぽつんと、さくらが言った。

 

「そういえばまふゆ、結局なんの仕事してるんだっけ?」

 

これ。
親戚や友だちとひさびさに会うと、ひと段落したところでだいたい出てくるこの質問。

 

みゆきは大学を出て、そのまま地元で高校の先生になった。
さくらは理系の修士をとって、大手の食品メーカーに入った。
2人は「なんの仕事?」ときかれたら、ひとことふたこと答えて、あとは相手の想像にまかせることもできる。

 

その点シナプスは、これからどんどんがんばろうという会社。
で、IT企業につとめてますと答えると、SE? 営業? となるけど、どっちでもない。
経理とか? ときたら、いやわたし数字とくいじゃないですね、というかんじ。

 

 

たとえば、夏休みをとる直前のわたしの1日。

 

朝いち、今いっしょにはたらいている、シナプスの中のサポートチーム「ワークサポーター」さんたちの、きょうの仕事内容を整理。
ホワイトボードに書きだして、ひとめでわかるようにする。

 

10時くらいに、マーケティング室からおいそぎの依頼。
とある広報記事のチェックを、きょうのうちにとのこと。
あたますっきりのうちにやってしまおうと、おひる過ぎまでつかって片付ける。

 

おべんとうを食べて午後いちばん。

眠気をおいだしてしゃきっとするため、前の日にあった経営会議の議事録をととのえて、プリントして、ハンコをあつめて、ファイリングする。

 

そのあと、社内でつかっている業務フローの書き直し。
新しいシステムをひとつ使いはじめるということで、すこしルールが変わるからだ。
フロー以外に影響するところがないかも、いっしょにチェックする。

 

書き直し中に20分だけ、べつの仕事のミーティング。
開発チームからワークサポーターさんへの依頼があったので、くわしく話をきく。
紙資料の文字起こし、編集、チェックとのこと。
わたしが休みのあいだにも進められるよう、準備しておく。

 

ちょっと時間ができたので、急ぎじゃないべつの原稿のためのネタだし。

 

そして夕方、まとまったおやすみをいただくのに備えて、上長と打ち合わせ。
休みのあいだまわりがこまらないよう、休み明けわたしがこまらないよう、話をまとめて、退社。

 

 

このかんじ、どう話せばいいのやら。
総務だよ、でも足りない気がして、ちょっと前まではよくこまっていた。
ただ最近は、できるだけさらっとこう答えることにしている。

 

「なんでもやさんだよー」

 

結局これがいちばん近い。
ものを作りも売りもしないし、目立った資格も持ってない。
ただ舞台裏をちょこちょこ走って、まわりの人たちがちょっとでもはたらきやすくなるよう、こまごましたことをやる「なんでもやさん」だ。

 

そしてこのひとことに、たとえばこんなことあんなことをしてるよ、とつけ加える。
するとみゆきもさくらも、たいていの人はなんとなくわかってくれる。
そして、自分はこんなことあんなことをしてるんだよ、と話してくれたりする。

 

「高校教師」だって「有名メーカー勤め」だって、ひとことでは表せないお仕事がいっぱいあるのだ。

 

 

サイダーがとっくに空になっても話しつづけて、太陽がだんだん黄色くなってきたとき、みゆきがあ、と言った。

 

「もうチェックインできるよ。行こ」

 

行こ、と口に出すまえに、みゆきは立ち上がって空ビンを捨てている。
わたしとさくらも後につづいて、商店街のほそい道を歩きはじめた。

 

きれいなものを見てじゃぶじゃぶお風呂に入って、たっぷり食べて飲んでまだまだしゃべって、お休みが明けたらまた、がんばらないと。

 

・・・

 

自分の仕事のことを、自分の言葉でひとに伝えられるひとに憧れます。

 

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まふゆさん
この記事を書いた人

まふゆさん

“まふゆさん”の中の人。
大阪オフィスの管理部門でこつこつ働きつつ、
ときどき社内ライター兼校閲ガールを務める。
本とお酒とNHK Eテレ「きょうの料理」が好き。

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