管理職教育 ~行動科学マネジメント編その2~

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【経営 事上磨錬】~FCS社員ブログ~
中小企業の経営ノウハウ、FCSで実践中の取り組みについて、代表取締役社長 藤本が解説します。

 

おはようございます。シナプスイノベーション代表取締役社長の藤本です。

前回のブログで、行動にフォーカスし、誰にでも同じように適用できるマネジメント手法「行動科学マネジメント」のメソッドをご紹介し、仕事で成果が出せない原因は、「やり方がわかっていない」こと、「継続できない」ことの2つだけであるとお話しました。

 

前回は「やり方がわかっていない」場合の対処法について詳しくご説明しましたので、今回のブログでは禁煙を例にして、「やり方がわかっていても継続できない」問題にアプローチしたいと思います。

 

人は「ABCモデル」に従い、行動する

行動科学マネジメントでは、人が行動する理由のことを、先行条件(Antecedent)と呼びます。

先行条件があるので、そのために行動(Behavior)をとり、結果(Consequence)を得るのです。

 

愛煙家はなぜ煙草を吸うのか。人によってさまざまですが、たとえば煙草の香りや味が好き、吸うと気持ちが落ち着くなどの理由が考えられるでしょう。

 

ここに、煙草を吸うと気持ちが落ち着くという人がいたとします。

彼はイライラすると煙草を口にし、それによってほっと安心します。

イライラしているという先行条件があり、それに対処するために喫煙という行動をとり、気持ちが落ち着くという結果を得るのです。

 

これは行動科学マネジメントで「ABCモデル」と呼ばれる枠組みです。

人は先行条件を受けて行動をし、その結果得られたものが自分にとって望ましいものであれば、また同じ行動を繰り返そうとします。

 

 

あるときこの喫煙者は、「禁煙をしよう」と決意しました。

煙草が体に害を与えると知り、禁煙をすることで、健康になろうと決めたのです。

健康になるという結果は本人にとって望ましいものですから、当然禁煙は続きそうなものです。ところが実際には、彼は1ヶ月ともたずあきらめてしまいました。

いったい何故なのでしょうか。

 

元々彼は煙草が好きで、イライラしているときでも1本吸うと、すぐに気持ちが落ちつくというポジティブな効果が得られます。

そのうえこの効果は、長年の経験から、吸った後確実にやってくることがわかっています。

 

けれど禁煙をしていると、大好きな煙草を吸えずイライラが続きます。

長い目でみれば健康にいいとは言いますが、喫煙していた場合との差が実際に出てくるのは遠い先のことであるうえ、本当にそのときが来るかも正確にはわかりません。

 

ABC分析でいうC=結果は、PST分析という手法で次の3つの観点から評価できます。

  • タイプ:ポジティブ(Positive)なものか、ネガティブ(Negative)なものか
  • タイミング:行動したら即時に(Sokuji)現れるのか、後で(Ato)現れるのか
  • 可能性:行動すれば確かに(Tashika)得られるのか、不確か(Futashika)なのか

 

人が最も強くその行動を継続しようと思うのはPかつSかつT、つまりポジティブな結果が即、確かに得られるときです。彼にとって、喫煙はこれにあたります。

 

逆に禁煙は、健康というポジティブな結果があると言われてはいますが、それを本当に実感することができるかは不確かで、仮にあるとしてもずいぶん後になる、PだけれどAかつFな行動です。

このAかつFというのが1番問題です。人は結果が確実に得られなかったり、行動からずっと遅れてしか得られなかったりすると、やる気を無くしてしまいます。

これが、行動を続けることができない原因です。

 

その上短期的に見た場合、彼は禁煙をすることによって、煙草を吸えずイライラするというネガティブな結果を、即確かに得ることになります。

NSTな結果はその行動をやめさせ、他の行動を選ばせるきっかけになります。

禁煙をあきらめ、喫煙を選んでしまうのです。

 

STな結果は、良きにしろ悪きにしろ、人の行動を変化させる強い要因になるということです。

 

大事なのは結果が「ST」であること

ではこのモデルを、ビジネスでどのように活かせばいいのでしょうか。

 

管理職の方は、部下によい結果を求めているはずです。

そしてよい結果というものは、それに繋がるよい行動をとることで生み出されます。

 

よい行動を継続的にさせたいのであれば、部下がその行動をとったとき、すぐに褒めることを心がけてください。つまり、PSTな結果を与えてください。

逆になすべきことをなしていないのであれば、NSTな結果として、すぐに叱ってください。

 

大事なのは、結果がSTであることです。

1週間単位のミーティングや半期ごとの評価面談で褒めていると、タイミングはA、可能性はTか悪くするとFですから、よい行動を継続させる要因としては弱くなってしまうのです。

 

 

今回は、正しい行動を継続させるという観点で、人材教育のヒントをお話しました。

管理職の皆さんや先輩社員の皆さん、部下や後輩をすぐに、必ず褒めることができているでしょうか。

 

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藤本 繁夫
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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