コロナ禍でシナプスが取り入れた、新しい働き方

シャローシのお仕事, 働き方改革, 人事・労務

Q「もし、1日が25時間になったなら、あなたはその1時間を何に使いますか?」

A「もっと多くの時間を子どもたちと過ごしたい」

この質問は、緊急度は高くないが重要なことに時間を割くことの重要性に気付かせるための
問いかけなのですが、私は5年前から昨春まで変わらず同じ回答をし続けていました。

コロナ禍はそんな、変わろうとしない私を強制的にシフトチェンジさせてくれました。
24時間子どもたちと一緒に過ごせる日々が、3ヶ月もの間続くなんて、想像もしていなかった。
その後も在宅勤務のおかげで、子どもたちと過ごせる時間は格段に増えたままです。
新型コロナウィルスは人類に禍をもたらしましたが、その禍をきっかけに変わった私たちの生き方は、必ずしもマイナスのものだけではないと感じています。

当社シナプスイノベーションは変化を好む社風ですが、
そんな当社においても、変わらないものは多くありました。

例えば在宅勤務制度。
当社が在宅勤務を取り入れたのは15年以上前で、育児やご家族の転勤などで活用されてきましたが、
全員が好きな時に行えるわけではなく、特別な事情がある時に限られていました。
けれど今は、これもコロナ禍による強制シフトチェンジの結果、全社員が自宅からリモートで業務を行える状況です。

今回のブログでは、シナプスが2020年春以降のコロナ禍で取り入れた制度と、活用方法をご紹介します。

1)業務開始時刻の変更OK

コロナ前から、8:00始業と9:30始業を選択できるようになっていましたが、
これを大幅に拡大。
勤怠管理のシステム上では、7:00~13:00始業まで選択できるようになっています。
まだ希望者は出ていませんが、5:00以降であれば早朝の業務開始も可能になりました。

とはいえ、チームで動いているプロジェクトが多いため
実際にはほとんどの人が8:00~9:30の間に始業しているようですが、
例えば朝病院に行ってから11:00に始業するというように
その日だけ時間を変える、という使い方もできるようになっています。

2)業務時間中の中抜けOK

業務時間中に私用での中抜けが可能になりました。
中抜け時間中は休憩時間としてカウントされます。

・体調が悪い時に無理やり机に向かうのではなく、少し休息を取ることで、そのあと集中できる。
・空いている時間にスーパーに行ける。感染予防にもいい。
・勤務時間とメリハリを付けて、家事の時間を取れる。
・保育所のお迎え~お風呂に入れるまで中抜けして、その後仕事を続けられる。
など、社内でも好評。
育休明け社員のフルタイム復帰が一気に増えました。
もちろん、チーム内でコミュニケーションを取って、途中離席することは報告しています。

私が当初想定していた使い方は、子どもの個人懇談。
実際にやってみると結果は△で、
懇談の後は休みを取った方がいいかな、が率直な感想です。

普段子どもには、「お母さんは本当に仕事が好きだね」と仕事との付き合い方を肯定的にとらえてもらっているのですが、
1度だけ「お母さんって私より仕事が好き?」と訊かれたことがあり、
それ以来言葉や態度でしっかり愛情を伝えることを心がけています。
母が自分のために仕事を離れて時間を確保していることから伝わるメッセージも、きっとある。

3)自分の働きたい曜日を選ぶ

……と書くとものすごく自由に見えますが、制度上は振替休日の取得理由を拡大適用しただけです。
2020年3月から数ヶ月に亘った学校の臨時休校期間中に社内で最も聞かれた声が、
「子どもが家にいるので仕事との両立が難しい」。
我が家の子どもは中高生ですのでそれなりに自立して時間を過ごしてくれましたが、
活発に動き回る保育所年代や、1人では取り組めないような課題が出ている小学校低学年の
お子さんがいる家庭では、特に苦労したようです。

そこで、例えば平日2日はお母さんが集中して子どもと過ごすこととして、
土日はお父さんに子どものお世話をバトンタッチ、お母さんはこの日に振替出勤、
という働き方を可能にしました。

定期通院している社員が、病院が空いている平日に通院し、週末に振替勤務しているケースもあります。

こうして勤務時間を柔軟に動かせるようになると、
休暇を取らずに所用が済んでしまうため、年次有給休暇の取得率が少し下がってしまったりもします。
そこで、今年は年始に有休取得計画を立ててもらい、
少なくとも法律で定められた5日の取得義務分は早めに取得する取り組みも始めました。

新型コロナウイルスは私たちの働き方を大きく変えてきましたが、私自身はこれはまだ序の口なのではと感じています。
例えていうなら、今はまだ、旧来型のやり方をそのままデジタルに載せ替えただけのRPA初級コースのような状況ではないでしょうか。
ただ、この変化を契機に、これから根本を覆す変革が起こるのではとワクワクします。

人生100年の『ライフ・シフト』の作者、リンダ・グラットン氏が2012年に著した『ワーク・シフト』には、
2025年の働き方未来予測として、このようなことが書かれていました。

これから、テクノロジーがますます発展して、人は必要とされる会社とどこにいてもつながることができ、
国の垣根を越えて働くことができるようになる。
反面、同じ場所で働くわけではないことや、個として事業に参画するようになっていくことから、
未来の働き方は孤独との闘いという側面も持っている。

孤独にさいなまれず、自分の力で自由になるには……。

国内で出版された2012年に読了したのですが、2025年にはまだ実現しないかな、がその時の感想。
それが今突然、現実味を帯びてきました。
これから会社の在り方、個人の在り方、人の生き方そのものが変わっていくかもしれない。

そんな変化の時代に立ち会えることをチャンスと思うか、世の中が変わるまで受け身で待ち続けるか。
チャンスと思って自ら動き出せる会社であり続けたいです。

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浅尾
この記事を書いた人

浅尾 美佳(あさお みか)

食べてしゃべって走る、特定社会保険労務士。
使命は社内平和と世界平和。
ジョージ・クルーニーの嫁に憧れています。

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