医療費が高額になったときのこと

シャローシのお仕事, 人事・労務

【シャローシのお仕事】~シナプス社員ブログ~
シナプスイノベーションの社労士がお届けする、企業の人事・労務に関するお役立ちコラムです。

 

シナプスの定期健康診断は、毎年秋から年末にかけて。検査の結果アドバイスが必要と判断されると、産業医との面談がセットされることもあります。

産業医の定期巡回日になっている、とある日のお昼。まふゆさんとシナプスの社労士・浅尾が休憩コーナーでランチをしているところに、シナプスのメガネ男子、もとい情シス男子の百田さんが、野菜を詰め込んだお弁当箱と健診結果を握りしめてやってきました。

 

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まふゆさん(以下、”ま”)「百田さん、ここ空いてますよ! 今日はサラダ弁当? 珍しいね」

 

百田さん(以下、”百”)「実はここだけの話、ぼくこれから産業医面談なんですよ。
それで、ちょっとでも健康的なものを食べておこうと思って、家にあった野菜を詰め込んできました」

 

ま「今日食生活改めても、間に合わないとは思うけど。
それにしても、若いのにサラダ弁当にしなきゃいけないようなものに引っ掛かったの?」

 

百「うっ……実は中性脂肪が正常値の何倍かになってしまって。
ぼく、去年まではオールAだったんですよ! 突然何が起こったのか自分でもさっぱりです。
こういうのって、治療するのにすごいお金がかかったりするんでしょうか。
薬とか、もしかしたら入院とか、手術とか。高いのかなぁ」

 

浅尾(以下、”浅”)「ふふふ。中性脂肪値だけで即入院なんてことはまずないでしょうけれど、治療費が高くなったときでも、一定以上の治療費は健康保険から払い戻してもらえる制度があるんですよ」

 

ま「聞いたことがあります。『高額療養費』でしたっけ。
本人が負担する実際の金額はいくらになるんですか?」

 

浅「全員一律ではなく、年齢と、本人の収入によって変わるんです。
年齢は、70歳以上か70歳未満かで区分されているんですけれど、百田さんの年齢に合わせて70歳未満で説明しますね」

 

百「お願いします! 収入の区分はどうなっているんですか?」

 

浅「こちらの表で確認してみましょう。

 

 

 所得区分

(70歳未満の場合)

自己負担限度額(1月あたり)

≪多数回該当は、直近12ヵ月間に同じ世帯で3回以上高額療養費に該当した場合、4回目以降の限度額≫

標準報酬月額83万円以上

 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

≪多数回該当140,100円≫

標準報酬月額53万~79万円

 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

≪多数回該当93,000円≫

標準報酬月額28万~50万円

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

≪多数回該当44,400円≫

標準報酬月額26万円以下

 57,600円

≪多数回該当44,400円≫

低所得者

(市区町村民税の非課税者等)

 35,400円

≪多数回該当24,600円≫

 

百「へぇ。ものすごく大きな手術を受けることになっても、この金額以上は支払わなくていいんですね。ちょっと安心しました」

 

浅「ええ。ただ、健康保険対象外の先進医療を受けた費用や、入院時の差額ベッド代など、支払った医療費の中でも対象外となるものがありますので、注意してください」

 

百「これって、後から払い戻しされるんですか?
ということは、それまで自腹なんですよね」

 

浅「そうですね。1か月分の医療費をまとめて、加入している健康保険に請求することになりますので、しばらくの間自分で負担することになります。
ただ、医療費が高額になることが事前にわかっているときは、『限度額適用認定証』を医療機関の窓口に提示することで、支払いを自己負担限度額までにとどめてもらうこともできますよ。
この認定証は加入している健康保険で事前に発行してもらうことになりますので、確認してくださいね」

 

百「そんな制度があるなら、ますます安心ですね!」

 

ま「ところで、1ヵ月分の医療費をまとめてってことですけれど、例えば3月下旬から翌月上旬にかけて入院した場合は、どちらの月にまとめることになるんですか?」

 

浅「残念ながら、月をまたぐと合算することができないんですよ。
3月分、4月分それぞれに分けて申請することになります」

 

百「ということは、できるだけ同じ月内に終わらせるほうが得ということですか?」

 

浅「金銭面では、そういうことになりますね。

同じ月内という条件は変わりませんが、一医療機関(※)ごとの支払いが21,000円以上であれば、複数の医療機関分を合算できたり、家族の医療費が合算できたりという仕組みもあります。
該当すると思ったら、加入している健康保険で詳細を確認してくださいね」

 

ま「そんな心配しなくても、ちゃんと食生活見直して、運動習慣付けたら、そんなに医療費かからないって」

 

百「そうですよね……でも突然の高数値だったので、本当に心配になってしまったんです」

 

浅「百田さん、ちゃんと前日10時以降絶食しました?
前日遅い時間まで山盛りのから揚げなんて脂っこいものを食べていたせいで、異常値が出たという話も時々聞きますよ」

 

百「あっ……」

 

ま「身に覚えあるんだ」

 

浅「そうだとしても、必ず再検査は受けておいてくださいね」

 

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70歳以上75歳未満の方の負担額については、協会けんぽのHPをご参照ください。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3030

70歳未満の方とは収入区分や自己負担額が異なることに加え、一医療機関(※)で21,000円以上という条件なく、自己負担額をすべて合算することができるようになっています。ただし自己負担額の上限については、2018年7月に変更が予定されていますので、ご注意ください。

 

(※)一医療機関での支払い金額とは、同一の医療機関で同一月内に支払った金額と、その医療機関から交付された処方箋をもとに薬局で支払った金額を、合算したものです。
ただし、同一医療機関であっても、入院と外来は分けて計算します。また、歯科についても別の医療機関として計算されます。

 

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浅尾 美佳(あさお みか)
この記事を書いた人

浅尾 美佳(あさお みか)

食べてしゃべって走る、特定社会保険労務士。
使命は社内平和と世界平和。
ジョージ・クルーニーの嫁に憧れています。

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