成長する組織とは、変化する組織である

経営 事上磨練, 経営・マネジメント

【経営 事上磨錬】~シナプス社員ブログ~
中小企業の経営ノウハウ、シナプスで実践中の取り組みについて、代表取締役社長 藤本が解説します。

 

シナプスイノベーション代表取締役の藤本です。

 

前回のブログでは、経営ビジョンを持ち達成することの大切さと、そのために必要なことをお話いたしました。
そこで私が述べたことを、当たり前のことだと感じられた方も多いでしょう。

 

しかし当たり前のことだからといって、簡単にできることとは限りません。
ビジョンの達成に至るためには、具体的なマイルストーンを設定した上で、着実にその道のりを歩む必要があります。
その途上で、想定外のトラブルも多々起きるでしょう。

 

緊急事態を放っておくと企業存続にかかわりますので、対処しないわけにはいきません。

このとき大企業であれば、リソースを潤沢に備えているので、その一部をトラブル対応に、残りをビジョン達成のための本来業務に割り当てて、両者を同時に進めることができます。
しかし私たち中小企業には、そうしたリソースの余裕はありません。
未来への足取りを止めてでも、全社をあげて事態に対処せざるを得ないことになります。

 

リソースに余裕がない以上、全社総力戦で対処するのは仕方がありません。
ただ目標がなおざりになるのも避けたいですから、できるだけ短期で決したいものです。
そのために重要なのが、個々の立場にこだわらずチームとして柔軟に動くことです。

経営ビジョンの達成に至るための組織の動き方

当社では、組織の動き方をサッカーのポジションになぞらえて社員に説明しています。
ノーマルに試合が進行しているときは、フォワード・ミッドフィルダー・ディフェンダー・ゴールキーパー、それぞれが定められた役割をこなします。
しかし想定外の事態が発生した場合には、本来のポジションにこだわらず柔軟にプレイしてほしいのです。
相手にリードを許している際のコーナーキックなら、ディフェンダーが攻撃に参加するケースもあるでしょう。
あるいは相手に攻め込まれているなら、フォワードがゴール前までラインを下げることもあるかと思います。
(こんなたとえをしましたが、私は野球のファンです)

 

ポジションというのはあくまでチームの勝利のためにあるものです。
もしそれに固執することがチームの勝利を阻害するのなら、積極的に変化させるべきです。

 

会社組織でも、ビジョン達成に至る本来の道を歩んでいるときは、それぞれの部署が与えられた役割を努めます。
しかし緊急事態に対応するときには、そのとき求められたことを柔軟に行わなければなりません。

 

しかし実際には、セクショナリズムが蔓延する組織が珍しくありません。
そうした組織では、人は組織全体の利益より自部署の利益を優先し、結局組織にマイナスをもたらします。
チーム全員で攻撃を仕掛けなければならないときに、自分たちは守備陣だからと手を貸さないセクションがあれば、勝利は絶望的です。

これを避けるために最も大切なのが、経営ビジョンをただ掲げるのではなく、組織全体で共有することです。

経営ビジョンは組織全体で共有するべき

ビジョンとは前回述べた通り、企業が目指すべき姿を示したものです。
これを達成するために個別のマイルストーンやKPIがあります。
ビジョンをきちんと理解していないと、マイルストーンやKPIだけに目が行ってしまいます。
そして、自分のポジションに与えられたマイルストーン・KPIさえ達成できればそれでよいと考えてしまうのです。

しかし、全社員が同じビジョンを同じように大切にしていれば、自分だけでなく周りにいる全員が、ビジョンのために行動しているのだと理解できます。
ポジションが違っても目指しているものは同じなのだということが分かれば、チームの中の誰が欠けても全体にインパクトを与えるということも、自ずと理解できるでしょう。
すると、立場を超えた協力の意思が生まれ、時には普段のポジションとは違うプレイをすることにも抵抗がなくなります。

 

組織がよい結果を出すためには、ポジションだけではなくマイルストーンやKPIにもこだわってはいけません。
マイルストーンやKPIも、状況が変われば変わるものです。
状況が変わり、計画を立てたときの前提が既に崩れているというのに、計画は絶対だからなどと古いマイルストーンやKPIを追いかけまわすのは、賢明ではありません。

企業が永続するために必要なこと

当社はこれまで、柔軟な組織であることを常に大切にしてきました。
環境に合わせて常に変化し続けることが、企業が永続するために絶対に必要なことだと考えているからです。

 

何度もお話している通り、当社は業態変化を繰り返して成長してきた企業です。
元々システム開発の下請業から出発して、やがて元請SI業をはじめ、そして昨年ソフトウェアメーカーとなりました。
これは当社が今後も持続的に成長するための施策なのですが、実は短期的には、わざわざ業態を変える必要はないと判断することもできたのです。

 

他の業界の方は羨ましく思われるかもしれませんが、システム開発の業界では、仕事がないということはほとんどありません。
私の感覚では過去35年のうち、供給が需要を上回るほどの不況があったのは、バブル崩壊直後とリーマンショック直後くらいのものだったように思います。
つまり、目の前にある仕事さえやっていれば、とりあえずの売上は上がってしまうのです。

 

しかし私たちは、ただ漫然と同じことを続けていくべきではないと判断しました。
理由の1つは、それまでの仕事のあり方に疑問を持ち、新たな仕事に挑戦したいと考えたことです。
詳しくは、「J WALDができるまで」という記事にまとめてもらっています。

そしてもう1つの理由は、そもそもどんな状況も永続するものではないということです。

 

現在好況だからといって、永遠に好況である保証はありません。
システム開発業とよく似た仕組みを持つ建設業を想像いただくとわかりやすいと思います。
工事需要が激減したら、あるいは需要はあるのに人材が不足したら、どうなってしまうでしょうか。

 

今後IT需要はますます増加しいずれ空前のIT人材不足が訪れると、経産省をはじめ様々な個人・団体が予測しています。
それでは、需要が増加するので安心だと言い切れるでしょうか。
このとき求められる技術とは、私たちがこれまで保有してきたものと同じでしょうか。
私たちは、その需要に応える人材でいられるでしょうか。

 

未来を予測し、それに合わせて変化しなければ、企業が存続することはできません。
企業が存続できなければ、経営ビジョンの達成もあり得ません。

 

当社はこれからも、自分たちのあるべき姿だけをきちんと見据え、手段には決して固執しない、常に変化し続けられる組織でありたいと思います。

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藤本 繁夫
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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