経営者の仕事、「グレーゾーンに決着をつけること」について

経営 事上磨練, 経営・マネジメント

 

シナプスイノベーション 代表取締役社長の藤本です。

 

前回、経営者の仕事は「謝ること」と「グレーゾーンに決着をつけること」だとお話しました。

「謝ること」については前回の記事で解説いたしましたので、今回は「グレーゾーンに決着をつけること」について詳しく説明したいと思います。

 

 

そもそも「グレーゾーン」とは、どのような状況を指すのでしょうか?

 

抽象的にいいますと、二者択一の課題があり、そのどちらを選択しても失敗する、またはどちらを選んでも成功するケースのことです。

 

たとえば、納品期日を守れない事案が発生した場合をイメージしてください。

この時にできるのは納期をずらすか、コスト増の覚悟で大量に人を投入するかのどちらかです。

納期をずらしても社会的信用は失われますし、コストをかけて納期を守ったとしても組織に多大なる影響を及ぼします。

 

あるいは、将来に向けた全く新しい案件と既存のお客様の案件、2つの仕事が舞い込んだけれど、社内のリソースが限られておりどちらか1つしか選べないとき、皆さんはどちらを優先されるでしょうか。

 

 

こういったケースではもちろん、最終決断に至るまで、財務的、法務的、営業的、人的など様々な角度において活発な議論がなされることが必要です。

しかし、議論を重ねても現場の長やセクションの長の中で意見がまとまらない場合には、経営者が最終判断を下さねばなりません。

 

どちらを選んでも失敗、または成功のグレーゾーンなケースでは、最終の決定が決断者の責任問題にも発展しかねないために、結論が延々と出ないことが多々あります。

特にどちらを選んでも損害があるとなれば余計にです。

更にやっかいなことに、このような事案に限って、問題を先延ばしにすると状況が悪化するケースが多いのです。

時には致命傷にすらなってしまいます。

 

だからこそ経営者が、失敗や機会損失等の不利益の責任はすべて負うと明言して、最終判断を下すべきです。

 

前回お話した通り、組織が問題を起こした時に頭を下げるのは経営者の仕事です。

そう考えれば、責任を取ることを恐れて身動きのできない事態に自らメスを入れることは、非常に合理的なことなのではないでしょうか。

 

 

経営者の仕事は「謝ること」と「グレーゾーンに決着をつけること」、言い換えれば、現場の長や一般従業員が行動しやすい環境を構築し、精神的負担を取り除くことで、社員一人ひとりの、ひいては組織全体の生産性を上げることなのです。

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代表取締役社長 藤本繁夫 
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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