経営の羅針盤

経営 事上磨練, 経営・マネジメント

FCS代表取締役の藤本です。
今回も経営についてお話します。
もしあなたが経営者でない場合は、経営を「仕事」と置き換えていただいてもいいでしょう。

 

さて、さっそく本題ですが、経営者の皆さんはいったい何のために会社を経営しておられますか?

私のお会いしたことのある経営者の方には、二通りのタイプが存在します。
一方は、「自分の夢を追いかけるために創業された方」。
もう一方は、「生活の手段として創業された方」です。
経営とは不思議なものです。
追いかけていた夢が、いつしか手段になっていたり、生活の手段だったものが、夢へと転化していったりといったことがしばしばあります。

ですから、どちらのタイプが良い、ということはありません。
さきほど申し上げたふたつのタイプは、単に創業当初のきっかけに過ぎません。

しかしきっかけはどうであれ、「経営の目的」を自覚していないようでは経営者失格といえるでしょう。

 

自動車の運転を思い浮かべてみてください。
すぐ近くばかり見て運転すると、遠くの状況を見通せず危険です。
ですが、目線を遠くに置いて、先のことを想像して運転すれば、まっすぐ安定して走ることができるでしょう。

それと同様に、世の中の動きに対して瞬間的・感情的に反応してしまう近視眼の組織は、方針が不安定で、気持ちを一本化することができません。
経営者が目の前の些細なことで方針をころころ変えてしまうと、社員が仕事の目的を見失い、ばらばらになり、パフォーマンスが落ちるのは必然です。

逆に経営指針が明確な組織では、社員の目線が自然とひとつの方向になりパフォーマンスは向上します。
経営者が自分たちのゴールを真っ直ぐに指さし全ての社員がそこを見据えて一丸となって仕事に取り組む。
そんな経営をすることができれば、組織の実力は限界まで引き出されます。

近くのことにばかり捉われず、進む先にある目的地をしっかりと見据えなければならないのは自動車の運転においても経営においても、同じことなのです。

 

では、経営者自身が目的地を見失わないためにはいったいどうしたらいいのでしょうか?

そのために最も有効な手段は、「自分が本当に納得できる目的、経営理念を掲げること」です。
ただし、借り物の生半可な理念では、結局、目線がふらついてしまうでしょう。

もちろん、一度掲げるだけで埃をかぶらせてもいけません。
日々、自らの置かれている現実と、掲げた理念とを比較し目的を達成するために進む道筋を整え続けなければなりません。

社員を預かる大将として最も忘れてはならないことは現在の組織の行動と企業の目的との整合性を確認し、軌道修正することなのです。
羅針盤を預かる船長のイメージが、わかりやすいでしょう。

目の前に荒波があったとして、あわてて羅針盤の針をあれこれ動かす船長がどこにいるでしょうか。
(修正を指示すべきは、「船員の動き」や「航路」であることは言うまでもありません。)
私もいち経営者として、目的をいつでも高々と掲げそこにたどり着くことのできるよう舵取りをしています。

 

あなたはあなたの羅針盤を、いつも目の届くところに置いていますか?
もちろん、それは社員にも開示しなければなりません。
そうしなければ、目的地のわからない社員はあなたについてはこないでしょう。

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代表取締役社長 藤本繁夫 
この記事を書いた人

藤本 繁夫

株式会社シナプスイノベーションの社長をしています。
時空を超え、国境を超え、業界の常識を超え、びっくりポン!なアイデアを発信します。

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