製造業コラム

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生産管理をクラウドにする意味とは?

更新日:2023年9月29日
生産管理をクラウドにする意味とは?

今回は「クラウド」での生産管理についてのお話です。

そもそもクラウドって?

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かつてビジネスでシステムを使う際には、サーバ・ネットワーク・ストレージなどのインフラそのものを自社で保有し、これらを使って必要なシステムを構築するオンプレミスが当たり前の時代がありました。

現在もオンプレミスを採用している企業は少なくありません。

これに対してクラウド(クラウドコンピューティング)は、周辺機器やインフラを自前で持つことはせず、必要なITサービスだけをネットワークを通じて利用します。

クラウドには、いくつかの種類があります。

その中でもイメージしていただきやすいのが、ソフトウェアの機能をネットワークを通じて利用するSaaS(Software as a Service/サース)です。

オンプレミスのシステムを使うには、ハードウェアの購入や、パソコンにソフトウェアをインストールしたりと、いろいろな準備が必要です。

一方のSaaSは、ハードウェアの購入も、ソフトウェアのインストールも不要。

ソフトウェアサービスを提供する側が、必要なインフラを保有しており、ユーザはただ使いたい機能を、ネットワークを通じて使うだけでいいのです。

製造業が抱えるクラウドへの不安

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生産管理システムも、かつてはオンプレミスが当たり前でした。

いまは様々なクラウドサービスが提供されていますが、なかには、急に他のサービスで、しかも外部のネットワーク上で生産管理をすることに強い抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。

その背景には、なんといってもセキュリティに対する不安があります。

製造業にとって生産管理の情報は機密事項。情報が漏洩しないか?社外の人間にアクセスされないだろうか?心配になるのも当然です。

オンプレミスの生産管理システムを使っている企業の中には、生産管理のサーバを外部ネットワークどころか、社内のネットワークともつながず、工場内のクローズな環境だけで運用しているところもあります。

クラウドは新しいサービスなので、使い勝手が変わってしまうのも心配です。

例えば、外部のネットワークにつないだために応答時間が長くなる、なんてこともありえるのでは?

製造業を取り巻く環境

ここで少し、製造業を取り巻いている環境のことを考えてみましょう。

「原材料・部品生産→ 1次加工 →2次加工→ 物流→ 販売」
製造業はこの大きな流れ、サプライチェーンの中にいます。

モノが生まれてから消費者のもとに届くまでのすべてを自社でまかなっているのではなく、その仕事の前後には、仕入先と得意先があります。

だからこそビジネスを進める上で、他社との情報交換は欠かせません。

情報交換のスタイルは、時代とともに大きく変わっています。

得意先からの受注、仕入先への発注、外注先への加工指示......いまは電子メールでほぼリアルタイムのやりとりができますが、FAXや電話が当たり前の時代もありました。

いまほど情報が速く流れなかった時代は、時間の感覚も違います。

以前は一週間単位で管理すればよかったことが、いまでは、日単位、時間単位の管理を求められます。

かつては月単位で立てていたものが、いまでは週単位。

何月何日まで把握していればよかった受注予定も、何月何日何時まで正確にわからなければ仕事になりません。

これからの生産管理に求められるもの

こうした時代の変化に応じて、生産管理システムに求められる機能も変わってきました。

以前は、自社工場の内部の管理ができれば十分。

外部との関わりは、仕入、入荷、出荷あたりが管理できれば足りていました。

しかし、シビアな時間管理が求められる現在、得意先への納期を守るためには、自社工場だけではなく、外注先の進捗管理もする必要があるかもしれません。その作業がいつ終わるかによって、自社の進捗予定も変わってくるからです。

外部倉庫の在庫についても、いつどこに何がどれだけあるのか、リアルタイムでの管理が必要になりました。

在庫を自社倉庫から外部倉庫に移動した途端、何がどれだけあるのか、どれだけ増えたのか減ったのか、次の日にならないとわからなくなるのでは、いまの需要のスピードにはついていけません。

営業もますますスピード感が求められる時代です。

お客様からの問い合わせに迅速で正確な回答をするために、外出が多い営業社員は客先などでも在庫状況や製造進捗を確認したいと、思っているのではないでしょうか。現代の生産管理システムは、以前からの機能に加えて、外注先の工程管理、外部倉庫の在庫管理、社外にいる営業への情報提供などまで求められるということです。

生産管理をクラウドにするメリットは

改めて、なぜ生産管理をクラウドにすることに意味があるのでしょう。

オンプレミスのシステムで外注先や外部倉庫の情報を管理しようとすると、管理したい拠点ごとに、インフラの準備やシステムのセットアップが必要になります。

しかしクラウドなら、パソコンやタブレットなどの接続端末とインターネットさえあれば、すぐにデータのやり取りを始めることができます。

管理したい外注先や外部倉庫が増えても対応しやすくなります。

端末とインターネットさえ使えれば、営業担当者も外出先で在庫や製造進捗を確認することができます。

でも、すぐ簡単につながるということは、やっぱりセキュリティに問題があるのでは?

いえいえ。クラウドの提供者はユーザの大切な情報を守るために、様々な工夫を凝らしています。

いまやクラウドのセキュリティレベルは大きく上がり、かつて「インターネットで情報をやりとり」で想像されたものとは比べ物にならなくなりました。ネットワークの帯域についても同じで、レベルは確実に高くなっています。

きちんとしたサービスを選べば、セキュリティを確保した上で、もっとスピーディーに、もっと正確に生産管理をすることができます。

生産管理システム導入にあたり、クラウドは十分に検討する価値のあるものになりました。

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UMマスター
著者:UMマスター

UM SaaS Cloudに長年携わっているベテラン。
製造業における業務の効率化や生産性の向上を実現した経験とIT活用の幅広い知識を有しています。
ブログでは、製造業におけるIT導入の成功のポイントなど、製造業向けのIT導入に関する情報を発信しています。

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